こんにちは、今日もブログでみなさんのお役に立つような情報をお届けしていきますのでどうぞよろしくお願いします!
さて、いきなりですが当店で2021年9月にリリースされたUS Card-アスカード-は指紋認証機能がついたICカードという事から、当店でも指紋認証についての質問を頂くことが増えてきました。
そこで今回はタイトルの通り『これから指紋認証の入退管理システムを導入しよう』という方に向けた『指紋認証で入退室管理する2つの方法』についてお話していきたいと思います。
特に『今、普通のICカードで入退室管理をしている』という方には一読の価値ありの内容ですので、ぜひ最後までお付き合いください。
では早速いきましょう!
指紋認証がなぜ必要とされているか。
これから指紋認証を導入しようと思われている方は、既に生体認証(バイオメトリクス認証)のメリットなどはご存知かもしれませんが、改めて「指紋認証がなぜ近年必要とされているか」をかんたんにおさらいさせていただきます。
今はスマートフォンにも指紋認証や顔認証が実装されるなど、とても身近な存在になってきた生体認証ですがそのメリットには
- なりすまし利用ができない
- パスワード管理・記録・記憶する必要がなくなる
- 利用履歴などログの信頼性が高くなる
などが挙げられます。
特に大量の個人情報を扱う企業や市役所などの公的機関では、年々情報漏洩やなりすまし行為への対策が必要とされるようになりました。
この背景には、一般的なICカードによる認証ではカードの貸し借りで本人以外の利用ができたり、紛失した際に悪意ある第三者が不正に利用するリスクが潜んでいることが挙げられます。
このような点から入退室管理やデバイスの利用管理などに指紋認証を導入するケースが近年急速に増えています。
では次に、入退室管理に指紋認証を導入する際の2つの方法について紹介していきます。
ドア側で指紋認証する方法
1つめの方法は、指紋認証で入退室管理をしようと思った時に思いつくのが、ドアの横に指紋認証のセンサー機器が付いているパターンです。
これは入退室の際に自分の指をセンサに当てて、登録情報と一致すれば認証OKとなり入室が認められます。
つまり、自分の身一つで本人確認ができるのでカードやパスワードを持ち歩いたり記憶したりする必要がありません。さらに、なりすましが不可能ですので前にも挙げた利用履歴などのログ信頼性が非常に高いものになります。
一方で認証が必要な場所が増えてくるとそれだけ機器の用意と設置工事が必要になるため、導入する建物の構造や規模にによってはかなり大がかりな作業が発生するケースがあります。
また、指紋読み取りセンサー部分に多くの人が頻繁に触れるということから、衛生面への配慮が併せて必要になります。
『ドア側認証のポイント』
- キーが不要。紛失の心配がない
- 認証するドア数の分だけ機器&工事が必要
- 他の人と同じ個所に触れざるを得ない
カギ側で指紋認証する方法
2つ目の方法は、先述のドア側認証に対してカギ側で指紋認証(以下、カギ側認証)を行うというものです。
これは一般的なICカード等がカギになるタイプの入退室管理機器に対して、手元のカギを指紋認証センサ付きのものに置き換えるという方法です。
当店で取り扱っているUS Card-アスカード-のような、指紋認証センサ付で無線通信の可能なICデバイスであればこの方法が可能です。
ドア側認証では認証するドアごとに機器の設置工事が必要でしたが、カギ側認証では手元のカギ自体で指紋認証を行います。認証ができた時だけカギとして機能するようになりますので「カギが使える=本人確認済み」となります。
そのため、既に『一般的なICカードで入退室管理をしている』というオフィスの場合、使用するカードを指紋認証センサ付きのデバイスに置き換えるだけで指紋認証による入退室管理が可能となります。この方法だと導入が簡単な事や、ドアがたくさんあるという場合にはこのカギ側認証が費用の面でもメリットが大きくなる可能性が十分にあります。(※ご利用中の機器での動作確認が必要です。)
さらにICカードは入退室の管理だけでなく、勤怠管理やオフィス複合機のキーに併用されていることが多いです。カギ側認証の場合はそうした勤怠管理や機器利用においても指紋で認証できるようになるため、さまざまなシーンでひとまとめに高い精度で個人確認を行うことが可能になります。
まだカギ側で生体認証を行うこの方法はあまり普及していませんが、高い安全性と衛生面、利便性、そしてコストダウンをはかることができる新しいアプローチといえます。
『カギ側認証のポイント』
- ICカード運用中であれば導入がとても簡単&追加工事不要
- 認証センサは自分だけが使うため、衛生面で安心
- 入退室管理以外にも応用がラク
- 利用人数分のデバイスが必要
参考:カギ側認証 US Cardの場合
実際に、指紋認証付きのカギになりえるデバイスの一例として当店のUS Cardを紹介します。
使い方はいたってシンプルで、図の赤枠内の黒い部分が指紋認証のセンサになっています。この部分に予め登録した指をおきながらリーダーにカードをかざすとICカードとして動作します。
もちろん、登録した以外の指をおいた場合や、センサ上に指をおかない場合はICカードとして動作しませんので本人以外の利用はあり得ないということになります。
そして先述のとおり、紛失した場合でも他人が使う事はできませんし、貸し借りによる使用も不可能となり、高い本人確認性を確保できます。
生体認証が今以上に普及するにつれて、こうした小型の生体認証機器にも多くの選択肢が現れることと思います。
まとめ
いかがでしたか?
指紋認証による入退室管理の2つの導入パターンについて、僅かでも参考になっていると嬉しいです。
これから導入していこうと思っている環境によって適切な方法は異なりますが、システムの拡張性や運用方法などをしっかりと確認したうえで最適な設備を選ぶお手伝いができれば幸いです。
最後に簡単にそれぞれの特長をまとめておきます。
ドア側認証
- 手ぶらで認証可能
- 認証箇所による費用変動がポイント
- 衛生面に懸念あり
カギ側認証
- 既にICカード運用している場合、導入がとてもラク
- 勤怠管理など他のシステムとの連携が容易
- 衛生面で安心
- 人数による費用変動がポイント
高度な情報社会の現代では個人情報の流出や漏洩などのセキュリティ事故は珍しくなく、ほとんどの会社にとって他人ごとではありません。セキュアに事業活動を継続するために今後も役立つ情報を発信していきたいと思います。
それでは、今日はこのあたりで失礼します。